熊本・鹿北(かほく)の岳間(たけま)製茶
岳間製茶について
岳間は、熊本県の最北、福岡県との県境の山間部にあります。緑溢れるこの岳間の地域では、たくさんの茶畑に囲まれており、澄んだ空気と、清らかな水、そして朝夕の深い霧、というお茶の栽培には大変適した土地です。
標高648メートルの西岳から眺める岳間は山々緑濃く、すり鉢状の地形。谷々に小さな集落が点在し、山陰から集落と集落を結ぶ道がわずかにうかがえます。標高350メートルの傾斜面に人の力を加えた棚状には、茶園と水田が広がり、典型的な中山間地帯です。
岳間茶の歴史は1634年ころから記されており、大変長い歴史をもっています。 また、肥後54万石の城主細川忠利公により認められて以後、代々細川藩主の御前茶として用いられました。
明治中期、蚕糸とお茶が輸出品として隆盛を極めた頃、岳間でも天草方面からお茶摘み労働として沢山の人たちが携わりました。その単調な茶摘み作業を紛らわすために、谷々から茶山唄がかけ唄として唄われました。今日、山茶唄保存会が結成され、鹿北茶山唄として唄い継がれ、全国大会が当地で催されています。
新緑風薫る
冷やかなマイナスイオンたっぷりの岳間渓谷
木々の衣、紅色に染まる岳間
◆普通のお茶は薄い黄色なのに、なぜ岳間製茶のお茶は緑色?
それは煎茶だからです。煎茶には「浅蒸し茶」「深蒸し茶」の2種類があり、ここのお茶は深蒸し製法で作られる深蒸し茶になります。
◆深蒸し製法とは?
普通の煎茶に比べて約2〜3倍の時間をかけて、茶葉の芽を蒸し上げる製法で、その製法で出来たお茶を「深蒸し茶」といいます。そのお茶は美しい濃い緑色の水色(すいしょく)をしており、旨み(まろやかでコクのある甘み)があって、香りに満ちています。ちょっと粉を多く感じますが、その粉のようになるところは、最も柔らかな茶葉の若い芽の部分で、美味しいところです。
◆だから岳間製茶のお茶って美味しいんですね!
そうなんです。深蒸しされた茶葉は、ちょっと粉っぽくなりがちですが、それは長く蒸されて茶葉の組織が破壊された部分で、お茶の栄養成分がぎゅっと詰まっています。
◆では、どんなお茶の茶の芽でも、深蒸しすれば美味しくなるの?
葉肉が厚くて、お茶の成分が多く含まれていないと美味しくなりません。ここ岳間は、昼夜の寒暖の差が大きく、夏は暖かくて冬には茶畑に雪も積ります。そして、朝日が早く当たり西日の当らない標高300メートル位に茶畑があります。こういう岳間のような自然環境(気候風土)でないと、健康でミネラルたっぷりの葉肉が厚いお茶は育たないようです。
◆なるほど!岳間は深蒸し茶をつくるのに最適な場所なんですね!
◆お茶は健康に良いと聞きますが、どういう効果がありますか?
お茶には色々な成分が含まれています。例えばカテキン(渋み成分)には、虫歯予防・口臭予防・食中毒予防・風邪予防などの殺菌作用に加え、動脈硬化・脳卒中予防・血圧調整など、血液に働きかける作用があり、カフェイン(苦味成分)には、頭がスッキリなどの疲労回復や覚醒(眠気をとる働き)作用があります。また、テアニン(旨み成分)には、ストレスを緩和させるリラックス作用などがあり、ビタミンCやビタミンB2には、弾力のあるみずみずしい素肌づくり(美肌効果)、ビタミンEには抗酸化作用・血行促進作用や免疫機能改善効果が期待できます。その他、動脈硬化予防によい葉酸や、目にとってもよいβ-カロチンなど、ビタミン類も豊富に含まれ、その他にもサポニン、フッ素、ミネラルなど人にとって大事な栄養成分がたくさん含まれています。
◆体に良い成分が沢山含まれているんですね!
特に深蒸し茶に入っている粉っぽい部分は、茶葉の組織が破壊されて細かくなり、急須の網を通り抜けて、湯呑みの中に出てきた栄養成分です。それを飲むということは、細かい茶葉も一緒に食べる。ということになるわけです。つまり、水に溶けないお茶の栄養素まで体内に届くわけです。そういう面でも、深蒸し茶は栄養面でも優れているお茶なんです。
◆なるほど!よく解りました!
皆さん!お茶を飲んで、健康づくりに役立てましょう!
翌年により良い新芽を芽吹かせるために、二番茶を摘みとった後、7月から母枝の管理を始めます。土壌改良を行い、施肥を十分に施します。施肥後には、土壌の通気性と浸透性を改良し、根の育成を良くするために茶畑全体を深耕することも欠かせません。また、新芽の萌芽から摘採の期間の防霜対策には気の抜けない毎日です。
4月下旬の新芽の摘み取りからはじまり、5月の中旬まで茶葉の摘採が続きます。手摘みまたは茶摘機で摘み取られた新茶葉は、ただちに当社工場に運ばれます。
(1) 生葉管理 (なまちゃかんり)
 摘採されたお茶の葉の鮮度を保ちます。
(2) 給  葉 (きゅうよう)
 集められたお茶の葉を蒸機におくります。
(3) 蒸  し (むし)
 お茶の葉を蒸気で蒸します。
(4) 冷  却 (れいきゃく)
 蒸されたお茶の葉の表面の水分を取り除きながら冷やします。
(5) 粗  揉 (そじゅう)
 揉みながら茶温を35℃以内に保ち、熱風で乾かします。
(6) 揉  捻 (じゅうねん)
 お茶の葉に力を加えて水分の均一をはかりながら揉みます。
(7) 中  揉 (ちゅうじゅう)
 お茶の葉を再び揉みながら、熱風で乾かします。
(8) 精  揉 (せいじゅう)
 お茶の葉に熱と力を加え、形を整えながら乾かします。
(9) 乾  燥 (かんそう)
 揉みあげたお茶の葉を十分に乾かします。
(10) 荒茶のできあがり
 蒸しはじめてから3時間30分程で、荒茶のできあがり。
仕  上 (しあげ)
 荒茶は形が大小様々な状態で混じりあっているので、ふるい分け、切断して形を整えます。
選  別 (せんべつ)
 木茎や細かい茎を取り除きます。
仕上茶乾燥 (しあげちゃかんそう)
 お茶をさらによく乾燥させ、独特のお茶の香りや味を引き出します。
合  組 (ごうくみ)
 製品の調整・配合と均一化をはかります。
出来上がった商品は、低温で保管しています。こうすることで、フレッシュな味わいを持続することができます。
お茶の保存方法
開封後は入り要だけ茶缶に保管し、残りのお茶は茶袋の切り口をゴムバンドで密封し、冷蔵庫で保管します。